01_計算化学

Psi4で遷移状態最適化:計算化学における虚振動と化学構造

「Psi4における振動数計算:IRスペクトルや異性体間のエネルギー差を計算」という記事では,python用量子化学計算ライブラリであるPsi4を用いた振動数計算について説明しました.その際,振動数計算は最適化構造を用いて実施する必要があることを述べました.振動数計算によって用いた...
01_計算化学

Psi4における振動数計算:IRスペクトルや異性体間のエネルギー差を計算

これまで本ブログでは量子化学計算用のpythonライブラリであるPsi4について,「計算化学にPythonとPsi4で入門」や「計算化学の構造最適化の基本をPsi4で学ぶ」という記事を通じて 計算のセットアップ方法 エネルギー計算 構造最適化計算 をはじめとする基本的な使い方を説...
02_ケモインフォマティクス

BCUTは分子のグラフ構造を基にした2D記述子

「化合物の隣接行列,距離行列,Wiener指数:RDKitを用いたグラフの扱い方」という記事では,原子をノード,結合をエッジとみなしたグラフとして分子を考え,RDKitを用いたグラフの扱い方について説明しました.また分子のグラフ表現から得られる2D記述子についても触れました. 今...
02_ケモインフォマティクス

化合物の隣接行列,距離行列,Wiener指数:RDKitを用いたグラフの扱い方

「MOLファイル・SDFとはどんな化学情報ファイルなのか?」という記事では,原子をノード,結合をエッジと見なすことで分子はグラフと考えられることに触れました.またどの原子とどの原子の間に結合が存在するかをリストとして管理する「結合リスト」について説明しました. グラフ構造は分子に...
01_計算化学

Basis Set Exchangeは基底関数系に関するデータベース:PythonとPsi4を用いてECPを自在に扱う

計算化学では分子軌道を,構成原子の原子軌道の線形結合で表現します.これまでさまざまな原子軌道を表す関数が提唱されています.このような原子軌道を表す関数を基底関数(basis function)と呼び,その集まりを基底関数系(basis set)といいます. 基底関数系は量子化学計...
01_計算化学

Psi4で分子間相互作用エネルギーの計算:超分子法と基底関数重なり誤差

分子間の結合の生成やリガンドの受容体への結合を始めとする興味深い化学現象は分子同士の相互作用を駆動力として生じます.そのため分子間相互作用を理解することは重要であり,計算化学を用いることでその理解を深めることができます. 今回は2つの分子の会合体形成を例として,計算化学を用いてど...
02_ケモインフォマティクス

クーロン行列は分子の回転・並進操作に不変な化合物の表現法

分子構造を何らかの形でコンピュータが扱える形へと変換することが化学情報学の第一歩です.現状では化合物の有する情報を全て取り込むことが可能な表現方法は知られていませんから,その後の分析の興味によって,化合物のどの情報を残しどの情報を捨てるかを決めた上で.変換する必要があります. 今...
02_ケモインフォマティクス

アトムペアやドナーアクセプターペアフィンガープリントは分子の形状を捉えた化学表現

「RDKitでフィンガープリントを使った分子類似性の判定」という記事では,ケモインフォマティクス用ライブラリであるRDKitで利用可能な分子フィンガープリントについて説明しました. ECFP4(Morganフィンガープリント)などのCircularフィンガープリントでは,着目する...